山元町つばめの杜復興住宅で49回目の歌声喫茶

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 笑ったり泣いたりの1時間半
「分かりにくいからねぇ。迎えに行きますか。」電話での打ち合わせで最初に言われた言葉でした。行楽日和で道路が混んでいたせいもあったのですが、時間通りについたのは、KK号だけだったのでした。小林さんも迷ったとのこと。
 集会所には、椅子がすっかり並べられ準備されていました。床に座布団といわれていたのですが椅子でホッとしました。少し会場の手直しをし、渡すものの準備をしているうちにお客さんが見え、声出しも少しはしたかったのですが、団演奏の並びだけしました。
今日の司会は、笑顔一杯、参加者の心をつかんで進行すると定評の珍田さん。始まる前に参加者とお話をしながらリクエストを聞きこんでいました。
「辛いこととはあったけれども夢を持つことはこれからも」と「いつでも夢を」から始まり、三番目に「リンゴの唄」でした。「次はリンゴとくればみかん。みかんの花咲く丘です。」ここで小林さんからの突っ込みが入りました。「りんごからミカンにどうしたらいく?」「いいから、いいから気にしないで聞き流して。」みんなで爆笑。そんな突っ込みが入り楽しく進められました。
狭い集会所に、50席びっしりと椅子が並べられ、ひとつも空くことなく座席誘導がされ団員は間に入り一緒に歌うつもりでしたが間に入れませんでした。満席というのはいいものです。隣の方と肩が触れ合いこころが通じ合います。みんな笑顔で大きな声で楽しく歌っています。
「温泉にいぐどこだげど、うだっこ聞こえてきたのでのぞいでみだの。まぜでけらいん。」
赤いほっぺで浴衣がけの直美ちゃんの登場です。山元町の人たちは「鳥の海」の温泉に行くのだそうです。知らなかった。直美ちゃんに、赤いシールをほっぺにつけてもらって数人「いい湯だな」を一緒に踊りました。直美ちゃんのしゃべりと踊りはピカ一。楽しい!
 
二部の始めは赤いドレスで太田さんの登場。勿論ソロで「夜明けまで踊りたい」
みんなうっとり聞きほれているとすかさず「アンコール」がかかりました。此処には太田さんのファンがいるのです。
「アンコールは5月のコンサートで」とコンサートのお知らせをして、リクエストに戻り、「昴」から始まって6曲。リクエスト全部こなすべく最後の2曲は1番のみ歌いました。
仙台合唱団の演奏を聞きたいとの依頼だったので、団演奏は2曲準備しました。
「父ちゃんのためならえんやこら」と歌い出したら、シーンと静まり返り、それに答えて熱く歌い続けました。沼田さんのソロも素晴らしく中には目頭を押さえている方もいました。「ヨイトマケの唄」は聞きたいと注文があった曲だそうです。しんみりした後は一変して元気に「人生を流れる歌」2曲とも仙台合唱団の持ち歌にして、時々練習しておきたいなあと思いました。
最後の最後はリクエストがあった「高原列車は行く」をみんなで歌いました。この歌こんなに気持ち良く歌えたのは初めてです。どの顔も元気いっぱい楽しく歌っているのです。会場いっぱい歌声が響きました。
珍田さん司会ごくろうさまでした。
いつもながら小林さんの伴奏のおかげで楽しく歌っていただきました。ありがとうございました。
母親大会本部からのプレゼントがありお土産にお渡ししました。ちよっと重さがあったので付き添いもありでしたね。
そして私たちにもプレゼントがありました。小○さんからミカン2箱。山○さんからサトイモ1袋いただきました。何だか申し訳ないですね。ありがとうございました。
復興住宅の方30人。地区長さんもお見えでした。地元歌声合唱団「どらごえ」5人。「柴田共同クリニック歌う会」3人の方も参加してくださいました。団員15人、若やっさん、小林先生
合計53人が集いました。
歌った歌、団演奏、ソロもいれて20曲が流れました。
 
今回の被災地支援うたごえ喫茶は、つばめの杜町内会からの依頼でした。
山元町の仮設住宅には、2012年2月と3月に訪問していました。その時のブログの写真をみました。中浜小学校の2階建ての校舎の壁に津波到来の高さの写真が載っていました。校舎全部に、波が押し寄せたことになります。迎えに来た保護者と小学生は、屋上に建てられた物置に逃げ込んで助かったのでした。2014年「日うた祭典」の、被災地訪問歌声喫茶でこの復興住宅集会所での開催をお願いしました。その時も町内会の小島さんには大変お世話になりました。東田仮設に訪問して以来小島さんと仙台合唱団とのお付き合いは沢山ありました。
被災地の住宅の復興は、1部を除いてほぼ終わったようです。新しい住まいに移ったけれど、仮設にいた時はみんなと繋がって支え合って暮らしていた。新しい住居ではみんなそれぞれ独立して、なんだか寂しいと孤独を訴えている人が多いという報道がなされています。
 しかし、ここつばめの杜では違うように思います。町内会の世話役の人が声をかけ、それぞれに声を掛け合い、支えあって暮らしているのではないかと覗えました。
 30人も来て下さったこと、地区長さんの参加もあったこ、すっかり会場準備がされていたこと、町内会の行事であったことなど。何より歌っているときの楽しそうなこと。 あの会場の開放的な雰囲気が本当によかったことです。 関係してくださった方々ありがとうございました。     Toko Ohara