12/23(土) 魅惑のうたごえ 太田美佐子さんソロコンサート

イメージ 1  2017年は合唱団にとって、充実の一年でした~
 「合唱団の第11回コンサート」を始め、団の演奏活動も好評でしたし、団員個人の「ソロコンサート」も開催され、団員も楽しく演奏のお手伝いをしました。 そんな中で、団員それぞれが、「コンサートは考えられないけど、自分も、こんなふうに心のこもった演奏ができるようになりたい・・・」という前向きな気持ちを胸に抱いたことと思います。そういう意味でも、とても良い刺激になりましたねぇ。 
  6月のふくちゃんのソロコンサートに続き、同じくソプラノの太田さんのソプラノソロコンサート~~ 
  若い頃からずっと仙台合唱団を支えてきたお二人・・・ 
   とても仲良しで、互いを認め合いながら、技術を高めてきたお二人・・・
  それでも、お声も、選曲も、トークも、お二人の個性が溢れていて、違った魅力があり、どちらのコンサートもとても素敵でした。
 今回の会場は「仙台うたごえの店バラライカ」さん。 数多くの場で、ソロ演奏を披露してきた太田さんにとっても、まさにホームグラウンドといっていい会場ですねぇ。 

  会場一杯のお客様の前に、にこやかに嬉しそうに登場した太田さんの演奏1曲目は、「下町の太陽」少し緊張気味のようでしたが、明るく軽やかな、太田さんらしい演奏。 依頼されて何曲か演奏するときに、いつも最初に歌う曲だそうです。 そして、歌い終わると、太田さんの持ち味全開の「楽しいトーク」が始まりました。 
  なんと、お召しのピンクのドレスは、合唱団の友人から借りた物とのことですが、「孫にも衣装と言いますが、私にぴったりの色とサイズ、私のために買ってくれてありがとう~」と会場を沸かせました。率直で気取らず、ユーモアたっぷりで、時にだじゃれもお得意な太田さんの親しみやすい人柄が会場に広がって、あっという間にお客様を引きつけました。 同時に、太田さんご自身の緊張も吹っ飛んでしまったようで、あとは、彼女らしい余裕のステージ運びになったように思われました。
  2曲目は、「綠のそよ風」 これは、太田さんの合唱人生の決め手になったかもという曲ですね。
小学生のころ、音楽の授業の時にこの曲を歌ってほめられたとのこと。その時「ひょっとして、私、歌上手なの?」という自信が芽生えてきたとか。忘れられない曲だったのですねぇ。普段は厳しい先生だったが、「歌」ではほめて下さって、だから今もこうやって楽しんでいられる、とのこと。「だから、厳しくされたけど、許します」との話に、またもや会場に笑いが起きました。 
  3曲目、「小さな靴屋さん」明るく軽やかな一曲です。
  4曲目、「ラ・スパニューラ」 タイトルは、特定の人を表すものではなく、一般に「女性」という意味だそうですが、恋する女性の気持ちを素敵なソプラノで歌い上げました。情熱的に激しく恋心を歌うのもお上手です。さすが「魅惑のうたごえ」です。
  5曲目の「雪の降る町を」は、絶品でしたねぇ。 1番をご本人、2番をピアノソロ、3番は会場の人も一緒に、という企画もよかったですが、この時期に、みんなが知っている日本歌曲を、ご自身の一番得意なところを十分に出してきかせてくれました。 素晴らしい演奏だと思いました。暖かい会場ながら、冷たい雪が散らついてきそうな感じがして、引きこまれました。
  6曲目の「ペチカ」も素敵でした。「お・は・な・し・し・ま・しょ」がうまかったですね。会場からは「30歳代みたい」という声がかかり、「うふふ」と笑って、「20代と言って欲しかった」と余裕の切り返し。会場がわきましたねぇ、さすがです。
  7曲目の「津軽のふるさと」ご本人は「ひばりさんの歌」としてではなく、「60うん歳の美佐子の歌として聴いて下さい」と。 いつも楽しそうで輝いている太田さんにも、当然いろんなことがあったでしょう。それが歌から伝わって来て涙が出そうでした。
  8曲目は、「生命を支えて 南部さん作詞作曲で、坂病院80周年を記念して作られた曲だそうです。南部さんのアコーディオンも入り、伴奏も厚く充実して、よかったですね。
イメージ 2

  休憩後の後半は、まず合唱団と一緒の演奏ですが、その前に、長い間共に合唱団を支えてきた団友のニキさんより太田さんの横顔が紹介されました。いい時も、苦しい時も、語り、支え合って過ごしてきたお仲間。 職場ではなく、好きで得意な分野で、長く活動を続けることの素晴らしさを感じました。 
 ということで、ちょっと狭いステージに団員がぎゅうぎゅうと身を寄せ合いながら上がり、現在の合唱団の仲間との演奏です。 勿論、太田さんのソロと合唱団で、十八番(おはこ)の 9曲目「夜明けまで踊りたい」と、
10曲目「人生を流れる歌」の2曲」~~
 演奏のあと、素晴らしいチラシやプログラムをデザインしてくれた育夫画伯への感謝の紹介もありました。
 「後ろ姿のイラスト・・・」ちょっとびっくりの絵ですが、見る人の想像をかき立てるのに効果的な構図だそうです。

 そして、これも太田さんにとって大事な歌の紹介がありました。
 学校の合唱団で歌っていた曲とちょっと違う歌ながら、お姉さんがレコードを持っていたので、こっそり聴いていた歌・・・・
 そして、お姉さんが連れて行ってくれて、仙台合唱団への入団につながった歌・・・
 その後の太田さんの歩みを決める程に強い影響を与えた曲です。
11曲目「荒木栄メドレー」  優しく、時に激しく、人の歩むべき姿を、メドレーで歌いました。
12曲目「ロシア民謡 収穫のうた」
  小柄な太田さん、大きな声が出ますねぇ。高い声も・・・ びんびん響きます。体全体が共鳴板みたいです。
  本当に素晴らしいいいお声です!やはり、これだけ「歌う」才能に恵まれれば、時に「続けるのがつらい」と思う時があっても、やめてはいけませんねぇ。 太田さんの歌で、みんなが幸せになれるし、ご自身にとっても、「生きる」支えになるのですからねぇ。  これからもずっと歌い続けてほしいです。勿論、仙台合唱団員としてもね。 
13曲目「満州の丘に立ちて」
  南部さんのアコーディオンとギターも入り、戦争は深い悲しみを生むだけ、何もいいことはない、と歌いました。難しい歌だな、と思いましたが、表情豊かで素敵でした。
14曲目「帰れソレントへ
  大地さんのトランペット付きで、気合いの入った大声量の演奏でした。
  高い音・低い音・強い音・弱い音全てOK! 本当によいお声ですねぇ。さすが「日うた合発」のソロ演奏を「いいお声ですね」と審査員にほめられた、ほれぼれするお声でした!
  そして、プログラム最後の曲です。素敵なお声に感動した私たちに、さらに「素敵~ 羨ましい~」と思わせるひとときでしたね。 一緒にお暮らしの息子さんの奥様のピアノ伴奏で、15曲目、ミュージカル「Sound of Music」でマリアが歌った「すべての山に登れ!」 
 太田さんのお声にほれぼれしたお嫁ちゃんが、今回のコンサート開催の背中を押してくれたとか、幸せですねぇ。 そして、一生懸命練習してバッチリ伴奏を決めてくれましたね。 お嫁ちゃんに大拍手ですね~~  ホントに素敵なことでした。
 最後のアンコールは、共に活動してきた岩根重光さんのピアノで、16曲目「 ありがとう 多謝」。
お世話になっている多くの方々への感謝の気持ちを、この曲を通してお伝えしたい、ということで演奏されました。 歌詞も曲もよい曲で、会場には涙ぐむ方が多く見られました。
 そして、このアンコール曲へのアンコールに応えて、これは会場のみんなで、荒木栄の「心は夜明けだ」を大合唱して終わりました。
 ただ、お得意の歌を聴いたというのとは違う、太田さんのこれまでの日々を歌でたどってきたという感じの「人生のコンサート」で、素晴らしかったです。トークもさえてましたよ。 本当におめでとうございました。 
                                      勝手に写真部長