12/6(火)あすと長町第一市営(復興)住宅にてうたごえ喫茶~

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43回目の「震災復興うたごえ喫茶」は、仙台市太白区の「あすと長町第一市営(復興)住宅」での開催となりました。
長町方面の地理に疎い筆者は、実施要項を見ながら荷物を載せた車を走らせました。建設中や新しいマンションがいくつか見えたので、風も強くて寒いし、手っ取り早く確認をしたいと思い、ツルハさんの駐車場に車を入れ、同じ敷地内にある「携帯電話のお店」に入りました。店員さんは、親切に、コマーシャルに出てくる「声で検索できる携帯」で調べてくれました。でも、出ません!! 要項の案内文をお見せしましたが、「確かにここらですね~ でも、復興住宅の市営住宅がどこかは・・・」ということでした。不思議だと思いつつも、時間に余裕があることだし、走りながら探そうと思い、メインの道路に出ました。すぐに、気付きました。えっ、ここじゃないの・・・  でも、広い道路だし複数車線でもあり、簡単には方向転換もできず、信号のある交差点で「あすと長町仮設住宅」に入って、ぐるっとまわって戻り、ようやっと目的地に到着。まさに、要項にあったとおりの隣の位置にあったのです。 
今までの経験で、「自分の住まいとは違う行政区で仕事をしていると、そこらへんの様子も分かって、車も自由に走らせるようになって面白い」とばかり思っていましたが、次々と同じ様なマンションが建つ、変化の激しい場所では、「隣の建物は何ものぞ?」と、知らないでいるってこともあるんだなぁ、と。 まぁ、店員さんには転勤もあることでしょうし、市の方でも、もう「復興住宅」という言葉は使わないわけだし、『特別視しないで』という住民の方もおいででしょうし、当然のことかな、と思ったのでした。

今回の「あすと長町第一市営(復興)住宅」にお住まいの方の4割ほどは、以前に3回お邪魔したことのある「あすと長町仮設住宅」から移られた方々で、その他、いろいろなところからいらした方々がお住まいです。他に、「あすと長町第二」「あすと長町第三」の復興住宅にも参加を呼び掛け、チラシとポスターをお願いしました。これら3つの市営(復興)住宅では、自治会もでき、お互いの交流も活発に行われているとのことでしたが、いろいろな催しに参加なさる方は決まっているとのことでした。今までもいろんな仮設住宅でご協力頂いた尚絅大学関係のボランティアをしておられる宮内さんには、今回も声がけをして頂き、お陰様で、23人のお客様をお迎えすることができました。団員9名と小林先生を入れると33名、外はびゅーびゅーという強風でしたが、会場の中は暖かく、楽しい笑い声が溢れました。お出で頂いた皆様、本当にありがとうございました。

さて、今回の司会はニキさん。数々のうたごえ喫茶の司会経験から得られたアイディアと気遣いあふれる見事な司会でした。先ず「里の秋」をみんなで歌ったあとの自己紹介。長町あたりに50年ほど前からお住まいというニキさん。昔の下町のような「労働者で溢れていた活気のある雰囲気」から、仙台市の第2の「賑わいおしゃれスポット」に成長した長町、そして震災の時の電柱がゆっさゆっさと揺れて怖かったという「大変な体験」まで、お客様と共通することを何もかも知っているのです。お客様の気持ちはぐっと解きほぐされます。それでいて、歌えば「あの人、歌手だと思っていた」といわせるほどの歌唱力・・・ さすがでした。 女性の方だけでなく、男性の方も満足なさったことでしょう。ニキさん、これからもよろしくですよぅ!!
加えて、珍しく横長の会場で、広がっていたお客様のところにもマイクを向けて、リクエスト曲への思い等を引き出して頂きました。少女のころを思い出す「長崎の鐘」や、震災の時の過酷な思い出につながる「銀色の道」、その歌が思い起こさせる情景を涙ながらにお話下さる方もおられ、こちらも引き込まれるようでした。

前半の最後は団演奏の「紙飛行機」。恥ずかしながら筆者が下手ながら手話を付けました。
すると、「手話を見ていると歌詞を知らなくても意味が分かる」と、一緒に手を動かされる方がいました。。。
そして、向こうには、また別に、「紙飛行機」を踊られるお客様がいて。。。 
それを見ながら振りを付ける団員もいて。。。
また、歌集にない「一人の手」をボランティアの宮内さんのリードでみんなで踊る場面もあったりして。。。
なんかなぁ、なんかなぁ、とても楽しいのです。型にはめようとしないで、それぞれに楽しんでいて・・・

そして、賑やかな休憩の後は、お楽しみのニキさんと太田さんによる「ズンチャッタ・バンチャッタ」!
東北の演歌三大スター名まで飛び出して、「若く見えるのはいいことだよ。ラブソングだよ。皆さんもこれからの人生楽しく生きて下さい。わだすらのように!」とのメッセージ付きの「ズンバン」はパワーアップしていました。お客様ものりのりで・・・  正直、そろそろ「ズンバン」に変わる歌を・・・なんて思ってしまった自分が情けないです。
こりゃぁ、演奏会の出し物が楽しみですね~
「ズンバン」の演奏紹介や、その後の「学生時代」はふくちゃんがリード、そして筆者が勝手にタンバリン。

そして、「見上げてごらん夜の星を」では、震災復興に関する時事問題まで飛び出し、「真っ暗な中で、ただ光る星を思い出す」と話すお客様には、「3.11を思い出して悲しくなる人は思い出さないで歌って」とかの無理な注文を付けながら、最後は「北国の春」「川の流れのように」、できる人だけ手話をつけながらの「ふるさと」を歌って終わりました。全部で、15曲の歌が流れました。

ゆるゆると、のびのびと、できることをして、それぞれが楽しんだ今回の歌声喫茶でした。

終了後のミーティングでは、「歌うのが好き」「伴奏に魅了される」「こういうのがあったとは、今まで知らなかった」「とても楽しかった」というお客様の声が紹介されました。
また、とてもいい場所にあるように思われる「市営(復興)住宅」ですが、高齢の住人の方々には、「駅まで遠くて・・・」「すぐ前の道路が広すぎて渡るのが大変で・・・」「交通量が多くて・・・」などの不安があることも聞かされました。
また、「始まる前に全員で立って挨拶して、名札を使おう」「今回のような横長の会場だと、団演奏もまとまって聞こえない。何とかいい方法を考えよう」などという反省意見も出ました。
さらに、今回は、自治会さんのほうから声をかけていただいたのではなく、合唱団の企画としての主催だったので、今までと違い、市営住宅集会所の使用規定に従って使用料金を負担した、などの報告もありました。
最後に、筆者ですが、前回の田子西町内会の際に「怪我をした方がいたので注意を」とコメントしながら、自分が怪我をしました。自宅にいろいろ運んでいる時にすってんと・・・  注意は先ず自らですね~反省!!     H.Y