7/29(金) 40回目の支援活動歌声喫茶は仙台市燕沢復興住宅にて~

 

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  ありがたいことです。5月の燕沢東(復興)住宅での様子を聞いて、「是非自分たちのところでも・・・」という依頼を燕沢(復興)住宅より頂きました。
  世間では、「復興住宅も次々とできて、完全復興は間もない」と思っているかもしれませんが、決してそうではなく、仮設住宅にお住まいだったころとは、また違う問題も抱えておられるようでした。
  仮設住宅では、隣人さんに迷惑を掛けないように物音一つにも気を遣っておられましたが、玄関から外に出れば、被災する前の地域の住民がある程度まとまって住んでおられたので、お互いに声を掛け合い、集会所にいけばマッサージ機があったり、健康維持のための体操も毎日したりしていました。外部からの支援訪問もありましたし、大きいところだと支援員の方が常駐していたりして、交流・支え合いがありました。なんと言っても、「復興住宅に入れば、のびのびと生活できる」という心弾む期待がありました。
   しかし、復興住宅には、いろんな地域から、住まいも、仮設住宅・借り上げ住宅・借家など、異なる環境で生活しておられた方が、新しい生活を始めるために移って来られました。コミュニティー作りは全くゼロからの出発になりました。 普通の市営住宅と同じですから、家賃も、部屋の広さ・お住まいの皆さんの収入に応じての設定、と厳しいものがあります。集会所の利用も、何かの行事の時ということになります。なんだか、「これからは、皆さんそれぞれでやって下さい」と独立を迫られているようです。
  そんな中では、自治会結成もなかなかで、お世話役の方のご苦労は大変なものです。『ピンポンを押してまで住民の生活に入り込まないように』というサポートセンターからの指導もあるようです。そういう状況ですから、家に閉じこもったり、体調を崩される方もいるようでした。
   これではいけないと、住民の皆さんのつながりを作ろうと頑張っておられるのが今回の依頼者・小山さんでした。自らもボランティアをしながら、高齢の方々の相談にのったり、絵手紙のサークルを主催したりしていました。 このように頑張っておられる方のお手伝いをするのも、私たち合唱団の使命、とばかりに張り切ってお伺いいたしました。    
 
  さて、この日の司会は、燕沢とご縁が深い大原さん。住民の置かれている状況をようく理解しておられ、無理のないあたたかい進行でした。また、大原さん作の看板には燕が飛び交い、その手作りの燕には、住民の方から「置いていって!」とのご要望があり、今も集会所のホワイトボード上を飛び交っていることと思います。
  季節の歌の「海」「夏の思い出」から始まり、最後の「高原列車は行く」まで、全部で19曲の歌が会場には流れました。いろいろと準備されたいい構成でしたね。勿論、中には「どんぐり黄門」もありました。
  合唱団の演奏曲は「おもいで岬」と「ズンチャッタ・バンチャッタ」。ふくちゃんには、「おもいで岬」のソロと、「ズンチャッタ・バンチャッタ」のバンチャンと、たいへんなところを全部お願いしました。ありがとうございました。「ズンバン」を聴きながら、住民の方は、「そうそう、そうだよね~」という表情で、頷いておられました。
 
  40回目の支援歌声喫茶で心がけたことがありました。住民の方の参加者も少なくなり、合唱団員の平日の参加も多くはありません。そんな中での「歌声喫茶」は、行事を提供する側の合唱団というだけではない、今まで以上に、「みぃーんな一緒に、その場で共に語らい、共に楽しく歌う場」にしたい、ということでした。
その一つの試みとして、団員からのリクエスト曲を入れてみました。
「希望のささやき」、筆者の中学生のころの懐かしの一曲。どんな思い出かは、時間の関係で省略しましたが、二部合唱で歌ってみたいという希望を、訪問メンバーに理解して頂き、合唱団の夜の平常練習後に音合わせをしました。簡単な二部合唱でしたが、小林先生の伴奏に助けられてきれいにハモり、好評でした!! 
こんなふうに、自分たちで曲を持ってきて自主練習をしてお客様の前で歌うなんて、筆者11年の合唱団生活のなかでは初めて・・・ 結構楽しくやみつきになりそうです。 またこんな機会があればいいなぁと思っています。
と、これは支援活動の中でも今回初のことでしたが、その他にも今回初がいくつかありました。
お世話を頂いた自治会副会長の小山さんより、終了後、素晴らしい「お礼の閉会の挨拶」を頂戴したのです。翌日に予定されていた団地の花火大会のことで、歌声喫茶の始めにいらっしゃらなかった小山さんから「遅れてきて本当に申し訳なかった。最後はちゃんとお礼をいいたい」との申し出があり、その内容に、この日の全てが集約されていたように思います。  
 『(一部紹介)皆さんの元気な若々しい歌声が外まで聞こえて来て、集会場がまるでコンサート会場みたいでした。 素晴らしいピアノの小林先生、・・・・ハリウッドスターのような(ニキさん)、・・・・宝塚出身のような(ふくちゃん)、・・・・燕沢を愛してやまない司会の大原さん、・・・・会場の準備からお茶の用意までやってくれた団員のみなさん、本当にありがとうございました』という楽しいお礼の言葉に、会場は大爆笑。小山さんの気遣い溢れるスピーチに、訪問した私たちもとても元気づけられました。さらに、参加の皆様から、「こんな大きい声で歌ったのは初めてで、楽しかった」「元気になった」という感想も聞き出して頂きました。
  終了後のミーティングには小山さんにも入って頂き、復興住宅の置かれている状況をいろいろとお話頂きましたし、これからの訪問に際してのヒントも頂きました。次回からすぐにも取り入れたいと思う「ネームプレート導入」のアイデアもありました。本当にありがとうございました。
 また、ニキさんからも、たとえ住民の方の参加が一人でも、楽しんでいただけるようなものになるよう考えようという話もありました。
  本日の参加者は、住民の方8人、小林先生と団員で10名、そして、仙台市社会福祉協議会・包括センター・宮城野区役所から6人で、合計24名の集いとなりました。若い研修員の方もいらして、会場は一段と明るく楽しいものになりました。また、忙しい時間を割いて参加して頂いたエグさんにはタンバリンの担当をして頂き、ありがとうございました。男声3人は演奏の幅を広げましたぁ。
 共に語らい、共に歌い、共に笑い、共に悩んだ今回の40回目の訪問に心を寄せて下さった全ての皆様に心から感謝します。本当にありがとうございました。
 そして、もう一つの今回初。 いつのようにお菓子の買い出しをした筆者。いろいろごたごたしていて慌ただしく家を出発して会場にぎりぎりセーフしたものの、お菓子を忘れて来てしまいました。最後の確認が抜けていたせいです。すぐ、沼田さんとドラちゃんに近くのセブンイレブンに走って頂きましたが、美味しいコーヒーのサービスがちょっと遅くなってしまいました。皆々様、ごめんなさいでした!! そして皆々様に心から感謝です。
今回もまたながながと連ねてしまいました。読んで頂いてありがとうございました。   勝手に写真部長